VL講座、その後

今夏から新たに全授業でVL講座を導入したという記事を書きました。私が中学英文法をひたすら講義している映像。どうしても「解説講義」を一度しっかり見せたくて、このシステムを作りました。実はこれを作成したのはかなり前のこと。VHSで見せていた時代のものですから、映像レベルもかなり低いです。しかし、とにかく今の学校、特に中学校は英文法を体系的にきちんと教えていないというのが本当にわかるので、まずはここから手始めにと思って、復刻版とも言うべきこの映像をMP4に変換してiPadで見られるようにしたわけです。

さて、生徒の反応は…

「これ、めっちゃ重要です。これ、大事!」
と言い出した中3生。いちいちもう指示しなくても、英語の時間になったら自分でiPadを持ち出していて、「見始めていいですか?」とルーティンワークになってきました。その積極性のおかげか、今まで「残念」な感じだった「ミス」が激減! やっぱり頭が整理されていないが故のミスだったのかなぁと思います。

その他、中3の子達は、誰一人として「面倒臭い」「やりたくない」「眠くなる」などと言わずに、真剣にノートを取りつつあります。まぁこれは私の作った映像ですから、説得力があるのかも知れませんし、眠いとか面倒だとか言ったら私にぶっ飛ばされるのが分かっているのかも知れませんね(笑)

ところが、面白い効果が。
中2まで見せていいよと言っていたのですが、中1でも見始めた子がいます。全員が見ているわけではありませんが、ノートがきちんと取れて、話が聞ける子はやり始めています。

そして、高校生が。
桜学舎には、通信制高校の生徒や定時制に通う子もいます。こういう子たちは、実はベースになる中学生の学習が抜けているケースが結構あるんですね。ゆえに、中学文法が曖昧なまま高校生になっているので、その上の学習がどうしても「乗っからない」というケースが頻発しています。そこで、この講義を見させたところ、

「これ、いいっすね」
「これ、やりたいっす」
こういう子が数人出てきました。やっぱりこういうことなんじゃないかな?と思います。つまり、まず基本の説明をして欲しい、わかりやすく体系的に教えて欲しい、そういうことなんじゃないかと。以前、これだけで某大学へ入った子がいるという話をどこかで記したかと思いますが、基本の基本をきちんと話せる授業は大事なんでしょうね。

結論。
結構、好評。&頑張り始めた子が多!

私立の高校でも、補習だ講習だと何だかんだ学校で勉強しています。もちろん、都立もそうです。
しかし、これが残念ながらあまり役立ったという話を聞いたことがありません。むしろ思い切って学校の講習を切って、塾・予備校へ専念した子が良い結果を出していると感じます。

ただ、何が問題なのかというと、結局学校の講習、これは予備校も同じなんですが、「対処療法」しかしていないんですね。問題をやらせてその解説をする。できない問題だけを解説する。これでできる子はいいんですが、基礎知識が不足している子は、いくらこの対処療法を繰り返したって成績が上がることはありませんし、理解も進みません。なのに、予備校のブランドや学校の先生だってだけで信心するから、結果が良く無いことがあるんです。問題をやって、できないところだけ解説して成績が上がる子は、もともとある程度基礎学力がある子です。

そうじゃなくて、問題なしに、その単元の全体像や概念をきちんと一度教えておく必要があり、私はそれが「授業」だと思うのです。問題練習なんて、はっきり言って大学生の先生たちとやっても全然大丈夫なんです。難しいのは「講義」なんですよね。これが職人の腕の見せ所です。

28年、個別指導という現場で過ごしてきた結論。
この「問題→わからないところだけ解説」という形なら、プロの先生は要らない。これです。

だから私は学生講師たちに「必ずしも授業が上手である必要はない」と言い切っています。授業が下手でも、生徒が楽しく勉強できて成績が上げられる講師の方が上」と明言しています。むしろ、個別授業で、隣におっさんがドッカと座り、偉そうに解説されるほど面倒なことはありません。ま、いわゆる「キッツイ」状態です(笑)そんなのより、若くてカッコイイ、カワイイ先生が隣にいた方がいいに決まっています。年齢的にも近ければ気軽に質問も出来ますしね。

プロの出番は、「講義」なんです。これは経験が上、技術が上の人間がやらねばなりません。ゆえに、誰でもいいわけじゃありません。だから、私たちがしっかり講義を作り、講師はそれをしっかり身につけさせる、問題をやらせる、そういう位置付けをしていこうと思っています。

インフラだけは揃っています。
映像も新作をリリースできる環境だけは揃っています。あとは量産するだけ。
さて。頑張って作っていかねば!

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