起業家を育てる

イバンカ大統領補佐官の来日が話題になっていました。
何せあの美貌ですからね、皆さんが夢中になるのも分かります。大人気でしたね。

まぁ、政治の世界や古い価値観のオッサンですと、ついついお世辞という部分も含めて美貌を褒めたくなりますが、実際は仕事上でそんなことを言うと「女性差別」だと叱られてしまうようで、何ともはややりにくい世の中になったものです(笑)良かれと思って言ったことなんかがかえってお叱りを受けることもあるので、世の中の動きにはアンテナを張っていたいものです。

さて。
またちょっと話題になっていたのが、途上国の女性起業家を支援する 「女性起業家資金イニシアティブ」に日本が5000万ドル(約57億円)を拠出する予定であるというニュース。イバンカさんが7月の20カ国・地域(G20)首脳会議で立ち上げに携わったそうで、ここにお金を出すことは7月のサミット中に発表されているのですが、個人のファンドに血税を使うのかと、一時はネットが騒然としました。誤解だったと分かって沈静化しましたが、まぁ、何かと注目される方は大変ですねぇ(笑)

さて。そんなことから、自分が起業した時のことを思い出しました。
起業と言っても、私の場合は純粋にイチから立ち上げたわけではなく、事業継承をしたわけですけれど、
それでも先のことなんて何も分からず、とにかくガムシャラに塾経営を始めた、というのが正直なところでした。

ただ、大学生の頃からアルバイトが終わると仲間たちと深夜のファミレスにたむろし、「何かやろう」「何が儲かるか」「面白いことをしたい」そんなことを朝までしゃべっていた記憶があります。本当に朝まで語り合っていました。しょっちゅう。だから、サラリーマンではなくて、きっと何か自分でやり始めるんだろうと思っていましたが、決してそれが「塾」であるとはその時は思いませんでした。

実家は公務員家庭。
ですから、父は教師になれ、公務員なれ、もしくは大手企業に勤めろ、というのが基本方針でした。息子が有名企業に勤めていることを人に言いたかっただろうなぁというのは容易に想像できましたが、ドラ息子は決して親父の望み通りには育たなかったわけで(笑)、30歳にして給料もろくすっぽ取れない塾を継承して自分で運営し始め、立ち上がるまでは人にご飯を食べさせていただく始末だったりしました。

一応、起業の際の「キッツイ」ところは経験しました。
事業を広げようとして大失敗して多額のお月謝を払ったことも一度や二度ではありません。その度に苦しみましたし、その度に肩を落としたこともありました。でも、止めなかったのは、これが一生の職であると思ったからですし、これで食っていくのだという確信めいたものがあったからでもありました。起業って、客観的にどうこうと言う方もいるでしょうが、実は結構こういう「生き方」みたいなところが最後は勝負を決めるような気がしています。

ですから、会社勤めと起業を比べ、起業の方がリスクが高いから会社勤めを選ぶ、といった性質のものではないように思うのです。イバンカさんで名が知れたこの途上国女性起業家支援のための「女性起業家資金イニシアティブ」がどんなものかはよく分かりませんが、日本でも失敗した時のリスクを軽減させて、責任をあまり取らなくていい形にすれば起業家が増えるみたいなことを言う方がいますが、果たしてそうか?と疑問に思います。

そうではなくて、起業する意識とか哲学とか考え方とか。私はそういう支援や教育にお金をかける方が先だと思うのです。

結局、若者が起業をしたい、自分で何かやりたいと言い出した時に、一番の障壁になるのは「親」です。十中八九、親御さんは、

「そんなことはやめてくれ」
「会社に勤めろ」
「安定した生活をしろ」

と言うでしょう。最終的に渋々応援するケースはあるでしょうが、諸手を挙げて賛成する親はほとんど見たことがありません。

そもそも家庭でも、起業家を育てるような教育はしてきていないでしょうし、 学校をはじめとする教育現場でも、「将来起業をする」という想定で学習するカリキュラムにはなっていない気がします。いろいろな創意工夫やアイデアを出す発想法や、商売の基本、発生するリスクやコミュニケーションについての学習はほぼなく、既存の知識を再現する学びが中心で、知識が高校生までである程度消化できたらすぐ「学問」に入ってしまいますから、やっぱり起業家精神や視野を広げ知的好奇心を育てる教育はなかなかできていないように思います。特に中等教育においては、何だかひたすら部活漬けになっていたり、逆に勉強漬けになっていて、どう生きるか、何を仕事にしていくか、というような教育には至っていないと思います。それで急に「進路を決めろ」とか言いだすのですから、「サラリーマン」くらいのものしか出てこないのは当然といえば当然です。

ですから、この国において起業家を育てるというのは、大変難しいことなのでしょう。
やっぱり世間から見て、起業家は「異端」であり「変わり者」であって、普通じゃない。また、起業する気持ちがあって行動に移しても、それまで起業のための教育はなかったために勉強不足で苦しみ、潰れてしまうケースもあります。起業に勉強が必要だなんて、私も起業してから知りましたから(笑)、そんなものです。ぶっちゃけ、起業してからの方が学生の頃より勉強しましたし、お金も当然かかりました。

 有名な美容整形の先生が、いろいろなところへ支援のお金を出していますが、私は起業に興味がある若者たちにそういう教育を与える支援があればいいなぁと思いますが、私は当然のことながらそんなお金持ちではないのが残念(笑)

しかし既存の仕事がAIなどの活用でどんどんなくなっていくというこれからの世界ですから、やっぱりAI が出来ない「創造」「発想」の力をもって、新しい価値や仕事を創造する力が求められます。起業もその一つになっていくのかも知れません。既存の会社という形ではない起業も出てくるんでしょうね。 

起業には、やっぱり「勇気」も必要です。
今、教え子で、会社に勤めながら「農業」で起業を試みている子がいます。何度か飯を食いながら、起業すること、自分で仕事を作り出す楽しさやその意義、そして商売上のヒントなどを話しました。「いろいろな人に会え」と教えたら、いつの間にか私の親友と仲良しになっていました(笑)いつから知り合い??みたいな。でも、私の言葉を覚えていてくれて、ちゃんと実行してく れている。起業家育成も、ちょっとだけしています(笑)その教え子は女性。最近は女性の方が活動的で行動力があると思いますし、自由で力強く頼もしい。いいですね。頑張って欲しいところです。

また先日は、仕事上でお付き合いのあった方から個人的にお願いをされて、息子さんの就活の相談に乗りました。2時間みっちりお話をしてお帰りになったのですが、就職に対する考え方の根本から変わったと話してくれたそうで、大変勉強になったとお父様に報告してくれたそうです。大学の就職課や一般的な大人とはちょっと違う視点からのアドバイスだったと思うのですが、やっぱり若者にはきちんと「生き方」みたいところからお話したい、伝えたいと思うことも増えました。それはうちの大学生講師に今まで散々やってきたことなんですよね、きっと。

最近は、もちろん学科のお勉強はもちろんなのですが、それ以外の、こういう部分で出来ることはないだろうかと考えることが多くなりました。若い子たちが力強く生きていってくれないと、ジジババになった時共倒れになってしまいますからね(笑)

うーん、俺に基金でお金回してくれないかなぁ?
結構いいことしてあげられるように思うんだけどなぁ… だめか(笑) 

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