器が上

なかなか複雑な事情があり(笑)、年末に住み替えのためにお引越しをしました。家族の問題ってのはなかなか難しいなぁと実感しつつ、もうそんな年齢になったのだなぁとも遠くを見つめる感じ(笑)

で、旧居は売却ということになったのですが、先日その手続きが全て終了し、無事一連の面倒なことが全て終了しました。こういうことは本業でもなければ好きな作業でもなく、また契約でもありますから実印を突きまくったり金額の相違がないかを確認したり、数字のチェック、着金のチェックなど、本当に慎重な作業。精神的にはかなり疲れました。

こういう慎重さが求められる契約などに神経をすり減らす仕事をされている方も多いことでしょう。本当に頭が下がります。大変な仕事ですよ、本当に。

さて。その契約が全て終わって手続きも終わった時。
もちろん買って頂いたのは我々ですから、「いろいろお世話になりました、ありがとうございました」と相手方にお礼を言うのが筋ってものです。ですのでそれを口にしようとした瞬間、何と買い主側から、

「素敵なお部屋をありがとうございました」

と言われました。

いや。参りました。
お支払いを頂いて、助かったのはこちらですし、私たちからすれば買って頂いてありがとうございますと言う立場。それより先に「ありがとうございました」と言われてしまいました。普通なら「買ってやったんだ」と思われてもいいケースです。

器が全然違うなぁ…

敬服した瞬間です。こういう些細な部分に人間の大きさがはっきりと出ます。

飲食店で店員さんに対して大きな態度をとるお客がいますが、あれは本当に小物。見苦しいにもほどがありますね。って、かつての自分も言えた義理じゃないのですが(笑)、小さな人間ほど、自分を大きく見せようとして威張ってみせたり尊大に振る舞ってみたりします。でも、それって全部張子の虎なんですよね。みっともない態度です。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
と言いますが、人間も実れば実るほど「頭を垂れる」ものなのでしょう。出来た人間ほど他人に感謝し、人の上下を言わないものです。今回の買主さんはまさにそう感じました。

塾というのも不思議な仕事で、お客様がお金を払うのに「宜しくお願いします」「先生、いつもありがとうございます」と言っていただきます。いえいえ、お金を頂いた我々が「ありがとうございます」と言わねばならないのですが、何とも「二重取り」している気分になります。

桜学舎の講師スタッフマニュアルにも、冒頭にこのことが書いてあります。
塾の仕事は世界で最も尊大な仕事だと。だからこそ、勘違いをする業界人が多いとも。違うんだよ、感謝し、ありがとうございますというのはこっちなんだよと書いてあります。勘違い野郎になったら許さんと、そう書いてあるのです。

でも、ついつい忘れがちなものです。
ふとしたことで自分の行いを「突っ込まれた」気がしました。何だか偉くなった気分でいたのではないかと恥ずかしい気持ちになりました。上には上がいて、器の大きさが全然違う立派な方がいる。立派な方は、私たちみたいな小さな人間にもキチンとした敬意を表してくださる。

まだまだ人生修養が必要だなぁと感じました。 

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