暗記科目なんてない

このところ、教室のスタッフ内で一致した見解がありました。
「ですよねー!」
「やっぱりそうだよね!」
と、皆一様に同意していますし、これだけは桜学舎内での統一された認識なんだとホッとしました。

それは、
「暗記科目なんてものは存在しない」
ということです。

よく聞かれるのは、
「社会は暗記科目だから…」
「生物なんて覚えるだけじゃん」
「漢字なんてただ覚えるだけだから…」

こういう認識の人が、その暗記科目を克服した例を見たことがありませんし、暗記科目だと思ってナメて勉強しているのでしょうし、暗記だけすりゃいいと思っているから何の定着もしないし、将来役立つこともない… 再三再四言い続けているのは、「そんなものが勉強でしょうか?」ということなんですね。

そもそも、知的なものに興味を持たないから勉強ができないわけで、普通であれば多少の好き嫌いはあるものの、興味が全く持てずにただ暗記だけで乗り切るってことがあるのでしょうか?と疑問に思います。

私も算数・数学は好きではありませんでした。さすがに高校の数学は厳しかった思い出がありますが、それでも高校入試あたりまでは嫌いな数学も出来れば嬉しいし、面白いし、もう少しやってみようという気にはなりました。分かれば、「へぇぇ」と思うし、分からなければ面白くも何ともないわけです。

つまり、暗記科目と言われるものも、内容理解から入らず、興味から入らないから全然面白くもないし、全然興味もわかないわけです。興味のないものを無機質に覚えようとするから「暗記科目」になってしまっているわけで、これが地獄の苦しみ。意味のわからないものを覚えろというのは、おそらく人間の知的活動の中で一番苦しいもので、おそらく一番「不毛」な行為です。

たとえば、全く意味のない数字の羅列を暗記するのはどれほど苦痛でしょうか? だからこそ、あの円周率を何桁覚えられているという人が「超人」なわけで、常人は1192年も「いいくに」なんて意味付けをして覚えているわけです。語呂合わせなんていうものも、無機質な意味の薄いものを、何かの意味に関連付けさせて印象付け、覚えようとしている行為です。

人間は、意味のあるもの、「へぇぇ」と思ったものは、覚えようとしなくても覚えているものです。もっとも、一度覚えたものを定着させるにはもう少しプロセスが必要になりますが、それでも意味のあるものは一度忘れても「復活」が早いですし、二度目はかなり印象深く覚えているものです。覚えようとして、ウンウン唸りながら暗記しても、1日経てば忘れてしまいますが、意味を理解したものや興味を持ったものは何にも苦労せずとも覚えているものです。

要は、安易に「暗記科目だから」などという人は信用ならんのです(笑)
特に理社を暗記科目だと言い過ぎる傾向にあると思うのですね。全然暗記じゃないですから。もちろん、漢字を覚えたり、順番を整理して覚えたりとか、「覚える」という作業が皆無だとは言いません。練習する部分ももちろんあるでしょう。しかし、丸暗記型の生徒は、本当に応用力がゼロで、まったく柔軟性がありません。参考書通り、テキスト通りに出て来れば答えられますが、質問の角度を変えられたら、同じ答えでも全然ポカンとしてしまうことがあります。それじゃダメなんですね。

数学の講師は、「公式でさえ暗記ではない」とまで言います。
少なくとも小中で習う程度の公式など導き出せるものだと。もちろん、その時間的余裕がないので、「覚えてね」という場面はありますが、でも一つでも「こういう仕組みでこの公式ができてるのか!」と理解すれば、忘れるということはとても少なくなるでしょう。

最近、ダルビッシュ選手の、言葉が注目されてますね。

「練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ。」

本当にその通りです。 勉強だって、頭使わないで丸暗記したら、普通に努力がパーになります。
テスト前の一夜漬けが何にもなってないし、後々役にも立ってないのは私たちの大先輩たちの時代から延々と変わらぬ真実。もうそろそろ世間全体で理解してもいい頃なんじゃないかと思うのですね。

無駄な努力はしないほうがいい。
有益な努力をしましょう。折角するなら、身につく、役立つ努力をしたいものです。
安易に「暗記科目だから」というのはやめましょうね。 

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