正直なところ

私は最近、「正直ね」が口癖のようになっています。

「正直ね」「正直なところ」「正直に言うと」 そんな言葉が節々に出、枕詞のように繰り返される場面が多数あります。特に、今年入塾のご相談にいらっしゃるお母さん方に何回「正直」という言葉を使ったか数え切れません。それは、本当に我々が正直にものを申し上げているということを、心の底からご理解頂きたいと思っている、その表れだと思っています。

もちろん、今の我々がベストだとは言いません。足りないところも沢山ありますし、他所に比べて出来ていないことも多数あります。しかし、「塾経営」ではなく、現場に出ている「塾屋」としての22年間の経験と、上っ面の経営者の肩書きとしての「塾長」ではなく、また実際授業に出ない(出られない)ような「塾長」ではなく、子どもの顔をしっかり見て指導を続けてきた「塾長」として積み上げてきたものは、大変不遜ではありますが、そこら辺の「塾経営者」とは違うと自負するところです。

その違いとは、指導者としてのレベルの違い、そして「教育」を扱うプロとしての違いです。経営規模を大きくすることや、売り上げを上げること、シェアを拡大することなどが主眼ではなく、ある意味「お金じゃない」という、「マジメ」さを分かっていただきたいのです。ですから、「どうせ生徒が欲しいんでしょ?」的な態度を取られると悲しくなると同時に、徹底的に天邪鬼になりそうな感じです(笑)

また、沢山の生徒を集めて、売り上げを上げれば良いという考えではなく、「少人数でも、お預かりした子に最大限の成果を」と考えているので、規模で信用を計る方がいると、それは信用に足りないものに写るでしょう。こういう場合は、「お考えが違うのだなぁ」と、諦めざるを得ません。納得行かない方に通塾していただくことも不幸ですし、それを引き止めるために必死の努力もしたくはありません。

つまり、ある意味自然体で、我々に出来ることをきちんとやることで、「正直に」子ども達とぶつかり、正直に「子どものためになること」を考えて教室を運営する、その結果、その正直さを評価してくださる方だけが集まる… それでいいのだと我々は思っています。しかしながら、なかなかそうは思っていただけない場面もあるので、まだまだ精進が足りないのだなぁと反省することは多々ありますが…

正直に生徒とぶつかっているため、つまり営業や利益ということを念頭に置かずに生徒と接しているため、基本的に我々はあまり「間違ったこと」を言っていないのだと思います。我々の理念も、この22年の検証を続けた結果、恐らくそんなに間違っていないのではないか…とある程度結論付けています。

私の多くの教え子にも、現在この教室の講師をしてくれている教え子にも是非聞いてみていただきたいのですが、恐らく私のアドバイスが「間違っていた」ということはあまり無いと思います。むしろ、「怖いくらいに予言が当たる」と言うのではないでしょうか。その辺の占い師以上の確率で私は生徒についての予言をします。そしてほぼ当たります。

「△△は就職しても5月頃○○が原因で会社辞めてくるね」
「あいつは途中で受験挫折しそうだな」
「□□があの塾に行っても伸びないだろうな…」
「あいつはこうすれば変わるよ」
「○○は大逆転するよ」
「あいつは才能が大爆発するよ」

その通りになるから怖いと言いますが、これは闇雲な占いではありません。そこまでその生徒のことを見ているということ。性格もバックグラウンドも、ふるまい方も考えていることも… 皆お見通しだから当たるのです。当たるのが当たり前なのです。ちゃんと一人一人を見ていれば分かります。

ですから、勉強に関しても、申し訳ありませんが私に逆らって成功した人はいません。それは私がエライからではなくて、私が実に「当たり前」のことしか言っていないからです。しかし、この「当たり前」がとにもかくにも大切なのです。

「先生、伸びてる塾の共通点知ってます?」
と、以前ある大きな塾の塾長先生に聞かれたことがあります。
「さぁ? いいスタッフがいるとか?」
そんな風に答えると、その先生は「分かってないなぁ」という顔をしてこうおっしゃいました。

「当たり前のことを、当たり前にやれているということですよ」

なるほどなぁ… 深い!

当たり前のことをなかなか当たり前にやれないのが普通の人。奇をてらってみたり、何か魔法のような方法があるかのようなことを言ってみたり… でも、何よりも当たり前のことを当たり前にきちんとやることが一番の成功への近道なのです。地道なことですが。

勉強も、当たり前のことを当たり前にできていれば、当たり前のように中高はもちろん大学まで合格していきます。これは私の経験でも十分証明できることです。誰が何と言おうと、どんなスーパー講師が魔法を使おうと、どう時代が変わろうと、どんな先生が出てこようと、絶対に変わらない真実です。

騙されてはいけません。

受験勉強に限らず、勉強に「魔法」などありません。驚くほど伸びる方法が1ヶ月1教科1万円程度で売っているのなら、皆湯水のようにお金を使うでしょう。しかしこんなことを言う人は怪しいもの。だって、無いものをあると言って売るのですから。

知識を理解し、覚える。
覚えたものを使う練習を怠らない。
繰り返し練習する。

こんな当たり前のことが出来ない人間が山ほどいます。これが出来ないのが普通の人間。ですからそういう普通の人間に、当たり前のことを当たり前のようにやるよう諭すのですから、絶対に「間違わない」のです。

私が偉いのではありません。
当たり前のことしか言っていないので、間違わないのです。
当たり前のことしか言っていないので、その通りになるのです。
しかし、最近正論で勝負できる人が減ってきました。「正直に」戦っている人が減りました。だからこそ、我々の「正直さ」が胡散くさく見えるのかも知れません。

まずは桜学舎に来たからには、騙されたと思って(笑)、言うとおりにしてみて下さい。まず、間違いはあまり無いと思います。なぜなら、我々は正論しか吐かないからです。その正論への思考をしっかりと身に付けていきましょう。

関連記事

  1. チラシに思う

  2. 「勉強力」の重要性

  3. 大学の認可について

  4. それが自分自身の力であったという「自信」。

  5. 「保護者」

  6. プロレスと格闘技

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

塾長ブログ

2010年4月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930