「そういう愛し方もある」という話

ここのところ、実は数人の生徒にやめて頂きました。

主に高3生。中学生からずっと来ていた子たちです。もちろんウチで大学受験まで面倒見ようと思っていましたが、でも、本人に、そしてお母様にも、桜学舎をやめることを勧め、予備校へ行って頂きました。

理由は一人一人違うのですが、例えばある子はすごく自信の無い子で、誰かに頼りたい子。誰かに従っていると安心な子でした。その子が、やはり学校に煽られて(最近は学校が予備校じゃなきゃダメだと煽るケースがあります)予備校を見に行ってみたのです。そこで心に迷いが生じました。

まぁ、桜学舎は予備校とは正反対のことを言うので、秋ごろに大混乱するのも目に見えているし、何より今まで何もかもが受け身だった子だったので、自らの意志で行動してみたという部分を尊重して、全面的にそっちで頑張りなさいとお勧めしたわけです。どっちつかずはよくないし、成功もしません。「船頭多くして船山登る」という格言があるように、指導者が多数いるとかえって混乱が起きます。美味しいとこ取りして、上手くチョイスして使っていけるだけの力量はその子にはないだろうなぁ…というのが私たちの見解。
 
「企業の論理を振り回さない塾」
というのが桜学舎の根本にあります。そりゃ、月額数万円でも残してくれた方がいいに決まっています。1科目だけでも残ってくれていれば、しれーっと「実績だ」と出せます。でも、それって大人の論理。企業の論理。

あと9か月くらいのお月謝に目がくらんで、その子の人生が台無しになってしまってはいけませんし、混乱が目に見えているのにもかかわらず、セコく数万円を取りに行くなんてことは、「企業の論理を振り回さない」という桜学舎の根本理念に反します。
 
その子は退塾届を出しに来たとき、完全に「予備校に行くなら桜学舎をやめろ」と言われたのだと、そう理解して仕方なく出しに来た感じでした。でも、そうじゃないことを話しました。

あなたが余計なことを考えずに勉強に没頭できるようにこっちも涙を呑んで言ってるんだと。退塾届を出しに来て、窓口でポロポロ涙しているのはどうも不思議ですが(笑)、残りの授業料や実績など二の次で、あなたの人生や合格を取ったということ、そして、だからこそ腹をくくって頑張れと、予備校で分からないことがあっても桜学舎で質問すればいいや…なんて甘い考えを断ち切れと、そんな話をしました。最後は少し分かってくれたのではないかと思います。
 
意地悪している訳でもないのですよ。意地悪するなら、3年も通わせないでしょう? 憎ったらしいわけでもないのですよ。そうなら、さっさとやめさせているわけで。あえて塾を辞めてもらう、それでもその子が合格できる、勉強できる方を取る。

桜学舎の子は、桜学舎愛がハンパなく強い傾向にあります。合格して中学や高校に合格しても、すぐに桜学舎に戻ってくる子が多くいます。それはそれでいいですし、うまく活用できている子も沢山います。ただ、中には「桜学舎の先生に聞けばいいや…」となって、肝心な学校の授業や、それこそ併用しようとしている予備校の授業をロクすっぽ真剣にも聞かないで、「ここわかんなかったからもう一度教えてください」なんて言い出しかねない子もいるのです。そういう依存心を持った子は、決して成功できません。数々の生徒を見てきた結論です。その場その場に全力投球できない子、ちゃんと塾を必要な分だけ使えない子は、いくら毎日塾に来ても勉強ができるようにはなりません。
 
今回のケースも、そういう傾向が見えてしまった子を、「このままじゃいけない!」と思って方向転換してもらったケースです。上手くいかないことが分かっているのに、頭数を揃えるためだけに抱えておくということが絶対に出来ないのです。どうあっても可愛い教え子ですから、その子がちゃんと大人になっていけるように、正しい大人に育つように、そして合格を勝ち取り、その後の人生を自信を持って進んでいけるように、それを第一に考えた場合、塾の利益や我々のメリットなどはどうしても二の次、三の次にならざるを得ません。
 
自己満足なのかもしれませんが、そういう「愛し方」もあると信じています。
頑張れ。ちゃんと自立できるように。

これでウチの子たちがしっかり結果出せなかったら、予備校、ただじゃおかねーからな!
そして、「塾なんかで大丈夫か?」と煽ってる大人も同じですよ(笑)

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