たとえ話のネタを仕込みましょう

「勉強のやり方が分からない」
と言っていつまでも動こうとしない子は結構たくさんいます。こちら側から見ていると、そんな「やり方」とかいう前に、まず言われたことをやんなさいよ…と思う子が9割8分以上。今やるべきこともやりもせず、「やり方がイマイチわかんないんだよなー」とか偉そうなことを言ってやらないだけ… これが子どもの「やらない」理由です。

そんな子には、「バスケットボールのシュートやったことある? あれ、初めてやる前に、やり方をガッチリ教えてもらった? こっちから投げると入らないとか、角度はこうだとか、腕の構えはこうだとか、姿勢はああだとか、とにかく習ったかい?」こう聞くと、大抵答えはNO。「まずやってみて、うまくいかない部分が出てきたら直したりアドバイスを受けたりするよね? 何で勉強だけはまずやってみないの?」 やってみて初めて問題点が出てくるのです。やらねばならないことすらやってないのに、問題点があるように見せかけるのは誤魔化し・詭弁なのです。実際こういう子に、「やらせる」とどうなるか。単純に成績が上がります(笑)

勉強内容は理解している、分かっているのにテストになると成績が取れない子というのもいます。いわゆる「ケアレスミス」というのを繰り返す子です。こういう子は、傾向としてプライドが高く、他人に教えを乞うことがとても嫌い。言われたとおりにやらないため、とにかく能力に比して結果が低く出がちです。

こんな子には、やはりスポーツ、野球の話などをします。「野球のルールを全部理解したら、甲子園大会に出場できるかな?」 単純な話です。頭で分かったことを反復しない、「練習不足」が原因ですから、こんな切り口の話をよくするのです。「ボールが来たらバットで打つ。売ったら塁に走る。タイミングを見計らって盗塁する。ホームに帰ってきたら点が入る、こんなルールや、打つ際のコツ、守備のコツが分かったら、甲子園行ける? プロ野球の選手になれる?」 ここら辺で悟ってくれるといいのですが、でも首は大抵横に振ってもらえます(笑) 「練習しなきゃ無理だね。技術の練習をする前に、基礎練も必要だね。技術が身についたって、一流になれるのは本当に一握り。練習もしないし、技術も身についていない、ただ頭で分かっているだけでいい結果を出せたら、誰も苦労しないと思うけど?」

子どもの中では、勉強は特別なものになっていることが多々あります。スポーツでは体感的に分かっているような常識が、こと勉強となると「全く別物」「自分には関係ないもの」「そもそも難しいもの」という定義になってしまっている子がとても多くいます。

「だから出来ない」「出来なくて当たり前」という子どもの屁理屈を、完膚なきまでに打ちのめし、論破できる力が大人には必要です。少しネタを仕込んでおくことが必要かもしれませんよ?

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