誰を師とするか

社会人。
特にサラリーマンより厳しい環境におかれている経営者のほとんどは、「教えてくれる人」がいません。

サラリーマンなら、先輩、係長、課長、部長などなど、「上司」という人がいて、いろいろ後輩の面倒を見てくれます。仕事も教えてくれます。しかし、社長に上司はいません。小さな会社の経営者、イコール「社長」は、自分の仕事を自分で考えて作り出していかねばならず、また自分で困難も乗り切らなければりません。

例えば、「生徒が集まらず、苦しくて大変なときには、新しく生徒を獲得するために奔走するのではなく、今いる子を大切にするべきだ」と私は常に自分に言い聞かせています。

それは私の信念でもありますが、私のオリジナルではありません。師匠に習ったこと。私には「塾の師匠」と呼ぶべき先生がいます。見よう見まねで経営者の真似事をしていた時、塾を危うく潰しそうになりました。今考えるといかに自分が愚かであったが分かるのですが、当時は全く暢気なものでした。そこで目を開かせてくれた師匠の一言。これで塾は大きく変わりました。

師匠につかない人間は、自分の大きさ以上の人間になることが実に難しいと思います。「自分」という枠を超えられないというか、なるべくしてなった大きさにしかなれないというか…

また成長が遅いのも事実。他の人間が倍以上のスピードで成長しているにも拘わらず、「自分のやり方」などと悠長なことを言って成長しないという特徴があります。

まずは人の言うことを聞いてみる「素直さ」が大事だと思います。それは受験でも、社会人になっても。

「師を持たない人間は、師になれない」
これまた真実。教えられるのは嫌いだけど、教えるのは好き…という人物は、器が小さすぎて使い物になりません。人の経験や知識をまず学んでみる、そんな素直さが重要だと思います。

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