生徒に語ること

 最近、生徒をつかまえて話をすることが多くあります。テスト成績が返って来た子、最近がんばっている子、悩んでいる子… とにかくいろいろと話をします。話をすることで生徒も笑顔になってくれますし、なにしろ一人一人にきめ細かく対応したいという桜学舎のコンセプトを実行せねば…という思いもあります。

 最近、この子と話せていないなぁ…

 何となく最近、話したそうにしているけど、こちらが忙しそうにしているから帰ってしまうなぁ…

 最近なんだかこの子は元気が無さそうだなぁ…

 あれ? 自信を失ってしまっているのかなぁ? 迷っているのかなぁ?

 この子は今回ものすごく頑張ったから、喜んであげないといけないな…

 常にそんなことを考えていますし、例えばこの時期学校の先生がご挨拶にいらっしゃったら、「○○先生がいらっしゃったよ?」とお話をします。先日も、「担任の先生だ!」ということがありました。何となく嬉しくなりますよね。

 もちろん、1時間以上お説教した子もいます。腹を割って、何故成績が上がらないのか、今まで誤魔化していたことも全部お見通しだったけど気付くまでずっと見守っていたんだ…などということをとうとうと諭したこともあります。相当響いたのではないかと思いますし、なかなか親御さんでは言えないようなことも、他人である我々であれば言える場合もあります。

 先日もお説教された子が、帰りがけに、
 「どうもすみませんでした」
と、頭を下げました。こちらがびっくりしましたが、分かってくれたのかな? と少し期待しています。

 そうです。期待していない子には、お説教もするだけ無駄。見捨てている子になんて、何もお説教なんかしませんよね? 私は塾生みんなに、ダメな場合はダメ出しします。みんなに期待しているのですから。

 「オレは、まだお前を信じてるんだぜ?」
 必ずお説教の後にはこう言います。お説教されて、自分はダメだ…と落ち込んでいる子に、最後にこの言葉かけると、子どもの顔つきが変わります。うつむいていた顔を上げます。そして、目を輝かせます。

 いきなり人生を変えるほどの大成長をする子など滅多にいませんが、それでもすこしずつ成長してくれる子は多いもの。大人が、ちゃんと子どもに向き合って話をすることはとても大切なことです。

 「全ては、その子のために」
 新しい桜学舎のテーマにして行こうかと思う言葉です。

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