台本のある授業

個別指導塾というのは、その子の進度や性格、そして質問が苦手な子などにはピッタリの指導形態です。もちろん、一斉黒板指導だけにこだわる塾が主張する「大勢の中で切磋琢磨」という点ではやや弱いところはありますが、それも目に見える形で各自が積み上げた成果を掲示してあげるとか、全体が集まるイベントを企画するなど、様々な工夫で補うことはいくらでも可能です。

千葉県のある有名な個別指導塾の塾長は、「個別指導塾は工夫をたくさんしている。勉強しているし、研究している」と豪語していらっしゃいましたが、確かに必要に迫られてという部分はあるでしょうが、数多くの工夫が見られるのも事実です。

ところが、この個別指導塾の難点は、講師が数多く必要になるという点です。塾が数多く立ち並ぶ駅前などで、個別塾が無いところはないでしょう。いや、むしろ個別塾しかないというところもあるくらい。とにかく個別指導全盛です。しかし、個別指導塾の講師の大半は大学生。だとすると、各塾、どれほど優秀な講師を確保できているのかしら?

当塾のような規模でやっていれば、ある程度厳選して講師を確保できます。当塾の規模で、プロ講師が3名もいて、社会人講師が2名、それに東大や慶応・早稲田・MARCHなどの講師が確保できているのは、大手塾やフランチャイズ塾と比較すると異例とも言えるでしょう。

とすれば、ちょっと地方だったり、あまり人材に恵まれない塾は、多少学力や資質に欠ける大学生でも使わねば塾が成立しないので、やむを得ず雇っていることが多々あります。

「先生が問題を解けない」
「先生が時間に来ない」
「毎週先生が変わる」
「その日に行ってみないと誰が担当講師かわからない」
個別指導塾で多いクレームの上位ですが、結構有名な大きい塾でもありえる現象なんだそうです。

そこで、ついに出現したのは「完全マニュアル化」塾。
授業には80分間の完全なるマニュアルがあり、「最初に雑談を1~2分しろ」と決められていたり、誉める時に発する言葉が画一的で、必ずこう誉めろと決まっていたり、先生の授業はただテキストを音読するだけだったり…

もちろん、テキストも工夫されたオリジナル教材で、業界に一大旋風を巻き起こしました。現在飛ぶ鳥を落とす勢いで全国展開している塾なのですが、何だかこれていいのかな?とも思ったりして。
 

確かに成績は上がるのでしょう。
そうでなければこんなにもてはやされないでしょう。
でも、そんなスクリプトが全て決まっているような授業を受け、ベルトコンベアで成績アップを大量生産されるような塾で、果たして長期的な子どもの成長が見込めるのでしょうか?
少なくとも、私の理念とは全く相反するものと言わざるを得ません。

このやり方は、必ずいつか破綻する学習法だと思います。
つまり、穴埋め形式ので音読。単純暗記と最低限の知識導入にとどまる指導で、これを「学習だ」と理解した子は、最低限の知識だけで成績を上げた(上がった)感じになるので、これ以上のことをしなくなるのでは?という懸念があります。学習がこれ以上複雑に、そして高度になってきた場合、また思考力や論理性など、自らの考えを求められる本質的な学習の場面にぶち当たった時、彼等は観たことも無い世界にただ立ち尽くし、途方に暮れることでしょう。

子どもというのは、「自ら学習する子」に育てねばなりません。
自分で学習に向かうようになった子は、向かうところ敵無しです。勝手にドンドン勉強します。やらされている勉強であるうちは、決して目覚しい成績アップは見込めません。ましてや「先生が一緒じゃないと出来ない」ような形を取っていると、一生塾通いせねばならなくなります。また、「つまらない勉強を要領よく乗り越えさせる」などというコンセプトで学習指導をしているような塾などに行くと、無機質で無意味で宇宙語のような勉強…という固定観念から離れる事が出来ないでしょう。本来学習とはエキサイティングでインタレスティングなもののはずです。

では、子どもたちはどうしたら学習に向かうようになるか。

要因は3つだと思います。

1つは、「出来るようになった!」という感動。

2つ目は、一生懸命に教えてくれる人の熱意

3つ目は、それが自分自身の力であったという「自信」です。

続きはまた明日。

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