なぜやる気のない子に勉強させるのか?

「やる気がない子に勉強させるのはおかしい」
「どうしてやる気もない子に勉強をさせるんでしょうか?」

時々、講師の側から聞かれる言葉です。特に優秀な学校の学生。かつて何度もこの質問を受けたことがあります。振り返れば、みんな東大生だったような気がします(笑)

勉強することが当たり前で、勉強することが好きで、頭のいい人にはなかなかわからないのでしょうかね? 私は勉強なんてそっちのけで好きなことばっかりやってきたクチですから、できない子の気持ちのほうがわかるタイプ。ゆえに、「やっとかないとマズいぞ!」というのも実感を持って言えるタイプ(笑)

私の答えはいつもこうです。

「それは教育だから」

本人の嗜好にあわせて、やりたいことだけをやらせていたり、好きなことだけしか触れることがないと、可能性が非常に狭められるものです。最近はこういう風潮がメインになってきて、

「好きなことを伸ばしていくことがいいことだ」
「これが世界標準の教育方針だ」

などと言われる方もいます。
もちろん、好きなこと、得意なことを伸ばすことはとっても重要なことです。嫌いなこと、苦手なことが、努力で好きになったり得意になったりするケースはかなり稀です。

ですが、だからといって「やらなくていい」ということではありません。
せめて「人並み」程度には出来とけよ!って話なのです。ココ勘違いすると大変なことになります。

小説を読むことが好きなので、算数は一切できなくていい…

とはならないでしょう?というお話。

知らない世界に足を突っ込んでみる「好奇心」もまた重要だと思いますし、あまり興味がなくても、一度は見てみるくらいのポリシーは重要だと思います。やってみたら意外に好きになる、それは有り得る話です。

実は私の好きなこと。

「釣り」
「マリーンズの応援」
「ギター」
「御朱印集め」
「マレーシア通い」

みんな人から影響されて、いつの間にか自分の趣味になっていったものです。人に教えてもらって、付き合いでやってみたらハマったというものばかり。マレーシアなんて、「この人と一緒じゃなきゃ一生行かないだろう」と思ってついていったのですが、以来16回も通って、現地に家族ぐるみでお付き合いの出来る友人が出来たりしました。

知らなければ興味を持つことすら無い。
学習は興味の入り口だと思うのです。
また受験は、その入口の質が高いと思われる環境に子どもを置きたいと思う親心。

だから、ちょっとやる気がないとか言っても、親の「教育」としてやらせているんですから、本人の好き嫌いだけで判断できるものではないんですよね。だから私達が格闘する意味がある。毎日、「あいつら」(笑)と追いかけっ子なのです。

そう。
いくら優秀な大学生でも、まだまだ甘いな(笑)

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