お坊さんみたいなもの

皆さんは、お坊さんの話を聞いたことがありますか?
まぁ、法事の際の法話とか、何かと仏事に関わることもあるでしょうから、その際は「お坊さん」の話を聞くことはあるでしょう。

あの、お坊さんお話に、「根拠」を求める方って、いるでしょうか?
たぶん、いないですよね。
でも、精神的な支えになっていたり、解釈のしかたを聞いて、心をリカバーすることも多々ある気がします。生き方とか、人生とか、人の道とか、そういうものって「データ」「数字」「論理的根拠」などとは別の次元の問題で、なかなか機械的に処理できない部分でもあります。

これって、ある意味では、どうしても「人間」でなければダメな部分。
いろいろな職業がAIによって淘汰されていくと言われていますが、こと「僧侶」という仕事は、決して機械化出来ないものでしょう。

塾の先生も似たようなものだなぁと感じます。いや、むしろデータと根拠に基づいて仕事をしている先生は、淘汰の対象になっていくのだろうと思います。だって、既に大手予備校がAI先生を導入し、そちらのほうが成績が良いという結果も出てきているのですから!

塾業界でも、某大手個別指導塾が映像授業と学習システムをもってフランチャイズを本格的に広め始めていますが、人間が教える塾の平均成績を完全に上回ってしまったというデータが出ました。つまり、人間に習うよりAIに習ったほうが成績が上がるという実証結果が出てしまったのです。

そもそも、進学資料や成績データなんて、だいたいググれば分かる時代です。志望校情報もネットですぐ手に入れられますし、口コミすら分かります。だから、「塾に行かないとデータが入手できない」というのもかなり古い情報になりつつありますし、良い授業は月額980円で神授業が見られます。塾なんて行く必要がありませんし、高いお金を払う必要もありません。受験のやり方もネットで懇切丁寧に指南して下さっているサイトは山程ありますし、お母さんたちの心構えは、拙著「ゆる中学受験」をお読み頂ければ(笑)十分! 1430円の投資で間に合います!(サラッと宣伝)

最低限の参考書と、最低限の模試を準備すれば受験なんて出来ちゃう時代なんです。
では、塾に通い、先生に習い、塾に所属する意味はどこにあるのか。
それがこの、「お坊さん的部分」だと思うのです。

辛い時。
伸び悩んだ時。
逆に調子がいい時。
進路に迷った時。
やりたいことが沢山出てきた時。

どう考えたらいいか、どう解釈したらいいか、どう子どもに話せばいいか。
こう考えるものだよ?
ここに注意しなきゃいけないよ?
お子さんにこう接して下さいね。

こういう話をして、共感してもらい、心を落ち着けて、また前に進んでもらう。
これはどうしても機械では出来ません。
いや、出来るんでしょう。膨大な事例を入れて、システムを作れば出来ます。
しかし、機械相手に相談するという行為が、人間に「虚しさ」を与える以上、そこに人間が介在する必要があるのです。

そこに求められるのは根拠でも裏付けでもない。
解釈です。
物事の捉え方です。
ある意味、哲学と言ってもいいでしょう。

桜学舎は徹底して、塾長の考えを全面に出しています。
こういう子に来て欲しい、をハッキリ打ち出しています。
こういう子は育てたくないというのも出しています。
それは、薄っぺらではありますが、一種の哲学でもあります。
これが無いところは、今後辛いだろうなぁと思います。どこへ行っても同質の授業が受けられるというファミレス型の塾は、今後本当に辛くなると思います。もちろん学校も。

私は、都内の生徒募集が厳しい学校に、起死回生の一発となるアイデアを持っているのですが、これも本当に勇気が必要。結局皆、特進クラス、G-MARCH、地方国立大、最後は東大…という道を歩もうとしますが、やっぱり既にどこも「同質」になってしまっています。個性化の時代といいながら、実はやっぱり同質化が進んでいるのだと思います。

自分をお坊さんみたいだと言う塾長も、まぁそういないでしょう。
でも、受験前には生徒たちに「御朱印」書いてるから(笑)お坊さんか!
え?
頭がお坊さんだと?
誰だ? 今言ったの。前出ろ(笑)

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