【現中3から開始】大学入試改革の内容が徐々に明らかに!

現中3からスタートする大学入試改革の内容が徐々に明らかになってきました。
先般、都の教育委員会でお話を聞いた際に、高校の先生方に伝わっているレベルの話として、解説をして頂いたのですが、だいぶ形が見えてきました。具体的なところはまだまだこれからですが、方向性は見えてきたように思いますし、だいぶ様変わりをするようなので準備が必要なのだということもわかってきました。

まず、一番問題になっているのはとにかく学生の「学力不足」です。特に推薦入試やAO入試は、本来学力偏重にならないようにと始まった入試方法でしたが、結局受験生の学力不足が露呈する結果にもつながるケースが多々あったようです。これらを抜本的に改革するのが今回の狙いなのだとか。つまり学力もだけでない多面的な評価になるように変えて行くということのようです。


具体的には、

一般入試 → 一般選抜
AO入試 → 総合型選抜
推薦入試 → 学校推薦型選抜

と名前を変えるそうです。

AO入試(総合型選抜)
については、調査書 + 各大学の試験 or 大学入学共通テスト
という試験内容になり、本人の活動報告書や志望理由書、学修計画書などを積極的に利用することになるそうです。つまり、学力不問だったところから、何らかの学力試験が伴うということになります。

推薦入試(学校推薦型選抜)
も同様に、調査書・推薦書 +  各大学の試験 or 大学入学共通テスト
という試験内容に変更。推薦書内に書かれた、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」に関する評価を活用するとか。 推薦書には「長所」だけを書くわけでないなというところも新しい部分。努力を要するところの記載もあるそうです。これらに関しては、ポートフォリオの活用を検討しているそうです。時代ですね。

 一般入試(一般選抜)
は、筆記試験に加えて、調査書・本人記載の資料を積極活用するということになるそうです。 大学入学共通テストの活用や個別試験でも出題科目の見直し、記述式問題や英語の4技能総合評価もうたわれています。

大学入学共通テストについては、
1)国語総合・数学Ⅰ(数学ⅠA)において記述式問題を出題する(36年度以降、地歴公民・理科にも導入)
が大きな変化です。

国語は現代文における出題になるようですが、多様な文章や複数の資料から読み取り、思考して、表現する、というところが評価対象になるようです。

数学も、単に与えられた問題解決の過程を再現する力にとどまらず、数学を活用して問題解決に向けて構想・見通しを立てることに関わる能力の評価を重視するそうです。図表やグラフ・文章を数学的に考えていく力が重要だということだそうです。

2)英語は外部試験を利用
というのが既に伝わっています。これは高校3年生の4月から12月までの間に2回受験することができるようです。また当面は大学入学共通テストでも英語の試験を実施するようなので、外部試験か大学入学共通テストのいずれかを利用することになりそうです。

3)マークシート問題の見直し
選択型ではなく、解答のプロセスを自らが選択していくような出題が含まれるようにしていくそうです。複数のテキストや資料を読み解く力が必要になって来るとか。

また、学習内容と日常生活を関連づけた問題、科目横断型の問題、正解が一つは限られない問題、選択式でありながら複数の段階にわたる判断を求められる問題、必要な数値や記号を選択する問題などが考えられているそうです。

一筋縄ではいかない改革のようですが、あくまでメインは現在の大学入試センター試験の改革。私立大学の一般入試がどこまで呼応していくかはまだまだ未知数ですが、少なくとも以前とは異なる価値観の学習が求められ、また異なる学力が求められているのも事実ですね。

特に英語の問題は大変大きな課題です。
徐々に具体化して来るこれらの情報に敏感になっている必要がありそうです。 

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