伝え方は難しい

夏休み最後に実施した進研テストの結果が返って来ています。同時に、小6生は9月実施の首都圏模試の結果も返って来ていますし、中3はVもぎの結果も返って来ています。

当然これらを生徒に返却するのですが、桜学舎では単に「配布」ではなく、きちんと一人一人コメントしながら、少しお話をしながら返しています。でないと、生徒は「見たいところ」だけ見てテスト結果を終わりにしようとするものですし、突かれて痛いところは「見ないふり」をしようとするものです。結果が良かった子はさほど問題はありませんが、結果が良くなかった子はそこをあえて指摘し、次回改善を促すことが必要ですから、きちんと生徒と話をすることが大切だと思っています。

しかし、ネガティヴな指摘をする時は、本当に気を使います。
というか、やりにくいものです。どう相手のプライドを傷つけず、かつ現実に向き合わせるか… 低学年になればなるほど難しい課題だと思います。

今日、初めて数字を突きつけて、このネガティヴな指摘をしなければならない子がいました。学年でダントツで最下位。一人だけ大きく引き離されての最下位だったのです。その子が前々から言い訳をしているという情報はつかんでいました。今頃から勉強している子なんていない、高学年になってからやればいい… 「みんな勉強していないのに、自分だけが勉強させられている…」そんなふうに思っているということも聞いていました。だから厳しい指摘をしました。

「友達が、『私は勉強してるもん!』なんて言うか?」
「勉強してる?と聞かれたら、『全然やってない』ってふつう応えるものだ」

勉強してるアピールを友達同士でしたら、それこそイヤミです。それを真に受けて、自分も勉強しなくていいや…なんて思ってたら大間違いで、実際はコツコツとみんなやっているものです。それだからこそ、これほど成績を引き離されてしまうわけですから…

話を聞いていると、本当に油断していたようです。あの子も、あの子も、あの子も受験するって勉強してるんだよ?あんたと同じだよ?と聞いて目玉が飛び出るほど驚いた様子。みんな受験なんかしないんだと思っていたのだとか。純粋と言えば純粋ですが、ちょっと油断が過ぎましたね(笑)

初めてのネガティブな指摘は、きっと「死刑宣告」にも似た絶望感を持っていることでしょう。私もどちらかというとこういうタイプの子でしたから、こういう時の衝撃や絶望感は分かる気がします。「もうダメだ!」なんて暴れることも、いじけることもあるでしょう。でも、数日で落ち着いた後、どう考えるかです。こういう場面を何度か乗り越えて、考え方を変えてこそ人間は成長します。こどもの成長の重要なポイントです。

いくら気を使って優しく伝えても、ある程度ソフトにはなりますが、それほど違いはありません。
「こんなんじゃダメだろ!」
とストレートに言われて、
「ですよね!頑張ります!」
って言えるほど開き直っていく必要もありそうですね。

「好き」の反対は「嫌い」ではありません。
「無関心」です。
言われているうちが華、指摘されているうちが華。生徒にはそう言い聞かせています。周囲の大人が言わなくなったときが「終わり」の時。指摘があるうちに、やさしく言われているうちに、改善していきましょう。

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