時に海を見よ

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震災後、有名になった立教新座中高の校長先生の卒業生へのメッセージ。ご存知ですか?
 
震災の影響で卒業式が中止になった同校。
その代わりに、校長先生がホームページ上に卒業生に向けたメッセージを掲載しました。それがあまりに感動的だということで、Twitterを中心に全国的に伝わり、話題に。
 
それが今回、本になりました。
確かに、あのメッセージは感動的です。
大学に行く目的。
私もいろいろ生徒には言ってきました。
的確な言葉が見つからず、「自分探し」だの「モラトリアム」だのと言っていましたが、この先生の言葉が、私の言いたいことを実に的確に表現してくれているのだと、正に腑に落ちる言葉でした。
 
「大学生なんて、勉強もしないで遊んでばかり」
そういうことをおっしゃる方もいます。しかし、勉強ばかりして、アルバイトもしたこともない人間が、職業観を持てるんでしょうかね。国民の休日まで削って授業をしなければ、大学生にもなって大切な勉強もできないんですかね? 私は今の大学生のあり方に、逆に疑問を持ちます。
 
ハッキリ言って、おもしろくない子が多い。
 
私にとって大学生活は、正に「海を見に行く時間」でした。
ですから、「お勉強」が「正義」という方から見れば、相当ダメな大学生だったでしょう。しかし、私には貴重な時間でした。本当に。あの時間が無ければ、その後の人生を力強く歩んでいくことは出来なかったと思います。本当に多くの経験も出来ました。

大学生活。
家と大学の往復をしているようじゃ、正直心もとない。
特に文系学生。
もちろん、大学時代にやってきたことと言えば、「ギャンブル」「女」「酒・タバコ」じゃしょうがないのですが(もちろんこういう人がいないとは言いません)、ゆっくり自分を見つめなおしたり、ふと自由な時間の中で思い切った行動を出来るというのも、大学生活しかないのだと思います。
 
こればっかりは、経験しないと分かりませんね。
もちろん、そこには一定の「知的要素」が必要ですし、「自我」も確立されていなければいけません。紳士淑女たらねばならないのは当然です。しかし、その上で、是非大学生には「有意義な自由」を経験して欲しいと思います。

私も思い返せば、「新潟に行った」「鹿島に行った」「とりあえず最初に出発する電車に乗った」なんてことが何度かありました。そのほか、いろんなことをしました。大学にも行かず、フラフラ街中をウロついていたこともありますし、妙な人と知り合いになったこともあります。

もちろん、当時のの人間関係も、後の仕事に生かされているのは言うまでもありません。変な知り合いが多いのは、そういう経験もあるんですかね。

立教の先生。
「最近こういうことを言える先生が少なくなったなぁ」と思います。
実に感動的でした。
是非。
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