すげー暴言を吐く小学生に思うこと

先日のこと。
ウチの社員からこんな相談が来ました。

夕方、公園にいたら、公園外の道路を越えてコインパーキングにボールを蹴り入れてる小4くらいの男子がいました。なんか明らかにその子のボールじゃなくて、忘れ物か何かの小さい女の子用の柄のボールでやってたので注意したら、

「うるせークソババア!関係ねーやつが入ってくんな!!」

と言われて色んな意味で凹んでます(笑)そういう子に対して、なんて言ってあげるのが正解なんでしょう??

こっちははじめ、「危ないよ?」「しかもそれあなたのボールじゃないよね?」「自分で拾ってきな?」とか言っただけなんですけど、まぁ出てくる出てくる罵詈雑言。世の中親御さんの躾どうなってるんでしょう?

私の答え。

どんな親に育てられてんだよ! どこのどいつだ? 親出せこら!

最近、新興住宅街の子どもは酷いと聞きますね。都内ではあまりそこまでの話は聞きませんが、郊外の方では、いろんな意味で崩壊しているところがあるという「噂」は耳にします。

言い難いことですが、真実なので言ってしまいますが、言葉遣いの悪さや他人に対する悪態を平気で吐いたり、大人に平気で嘘をつく子は「育ちが悪い」んですよ(笑)

少なくとも「お上品」な家じゃないのは分かるでしょ? 理性的でお行儀がいいことが人間として上流なんだっていう常識が出来ればいいのですが、それがきちんと教育されていない子も当然世の中にはいます。「心中お察しします」と社員には返信しました。

と共に、公共のルールを守れない、守らせられないって人として大丈夫?と思う価値観をきちんと持っている社員で良かったなぁと思いました。じゃないと桜学舎のスタッフとしてはどうかな?とも思いますよね。

ただですね。
この子どもの悪態については、私はひとつ、深い深い思い出があります。

千葉県で塾をやっていた若かりし頃。
四街道という駅の真ん前のビルに入っていたのですが、塾は2Fで、3Fはビルのオーナーさんがお持ちの一般住宅でした。正確に言うと、オーナーさんの妹さんだか誰かがお住まいで、そこの小学生兄弟も塾でお預かりしていました。

ところがある日、詳細は分かりませんが、ご家族のトラブルがあってご両親とも家を出てしまったことがありました。あの時は、確かあの兄弟、小1と小2とかだったと記憶しています。

両親が家を出てしまい、幼い2人が家に残された状態。
困ったビルオーナーさん=叔父さんが面倒は見ていたのですが、一緒には住めなかったようで、夜は幼い2人で3Fの家で過ごしていました。可哀想なので、私たちも夜はギリギリまで塾にいさせて面倒見たり、当時の塾の事務員の女性がかなり面倒を見てくれていて、時にはご飯を食べさせたりもしていました。

が。

この二人。やっぱり親御さんがいなくなってから暴言が酷くて大変でした。学校でも大暴れだったそうですし、この子達がいるという事実を知って慌てて入塾を取り消した方もいるくらいの問題児。そりゃそうです、誰彼構わず暴言を吐いていましたので…

私が今でも忘れられないのは、仕事が終わって塾の下に停めていた車に乗り込もうとした時に、すぐ脇のゴミ捨て場に2人がいた時のことでした。夜です、10時過ぎ。二人でゴミ捨て場に仁王立ちして、私に、

「帰れ帰れ!お前なんか帰れ!」

と。まあ、帰るんですが、もう遅いから家に入れと言っても聞かないし、そんなところで暴れちゃダメだと言っても聞かないし、大変でした。仕方がないので、車を出し、帰ろうとすると、後ろから、

「ばーか!ばーか!死んじまえ!!」

と二人が大声で叫んでいるのです。その時は、「何だあのクソガキは!」と思いましたが、そりゃそうか…とも。寂しさや切なさの裏返しですよね。どいつもこいつも俺たちを置き去りにしやがって!という、そういう言葉ですよね。幼い子どもからすれば、兄弟二人だけで夜に置き去りにされるなんて、まず尋常じゃないことですから。

私も当時は考えるところがあまりにあって、まだ30代前半、独身の身ながら、引き取ってやろうかと思ったくらいでした。まぁ早まらなくて良かったけど(笑)

それからだいぶ経ったある日。
兄の方が満面の笑みで塾に駆け込んで来ました。あの時のことも鮮明に覚えています。

「お母さん、帰ってきた!!!」

本当に嬉しかったんでしょうね。あの、人を殺めでもしそうな目つきで睨んでいた小学生が、キラキラさせた優しい目で、ちょっと涙ぐみながらも大きな声で「お母さん、帰ってきた!!!」と報告に来たのです。

いやいや。私からすれば、母親をとっ捕まえて怒鳴りつけてやりたい気分でした。そんな奴は母親でも何でもないから喜ぶな!と言いたかったのですが、それでも彼の満面の笑みを見たら、とてもそんなことは言えず、「良かったな!」とハグしたのを覚えています。

以来。彼らの暴言や問題行動はピタッと止まりました。その後、彼らは母親と一緒に暮らすことになり、横浜だかどこかへ引っ越していったので、その後のことは分かりません。今はもう三十路を超えているので、すっかりいい大人でしょうね。

誰彼構わず暴言を吐く子どもを見かけると、ふと彼らのことを思い出します。基本的には子どもに罪は無くて、そういう子を育ててしまっている親がいるわけですし、劣悪な環境が彼らに暴言を吐かせているケースもあるわけです。

そもそも子どもが攻撃的になるのは、自衛の部分がかなり大きいので、何かしらの恐怖や不満、ストレス、または枯渇感が存在する可能性があります。そういうものから解放されていたり、またそういうものの克服の仕方を身につけている子は、基本的にメンタルは穏やかなはずです。

見ず知らずの大人に暴言を吐くような子は、何かしらメンタルに問題を抱えています。その原因が親なのか、何か別の原因があるのかは分かりませんが、何かしらあります。そのまま育つと、本当にメンタルに大きな問題を抱えた人間が完成します。正直それはかなり厄介。

周囲の大人がそれに気づき、どこかで止める必要があります。
ウチのスタッフに暴言を吐いた「クソガキ」くんも、周囲にいい大人がいて、止めてくれることができればいいなぁと思います。他人の子だからと、見て見ぬ振りをするのは良くないし、その子の親も「関係ねーだろ?」なんて言ったら終わりです。叱ってくれてありがとうございますと言わねば。

そう言えば、私も、先日入塾した子の親御さんに、「先生は叱るんですよね?」と確認されました。はい叱ります。「良かった」と言って頂きました。そうですよ、悪いことは叱ります。それが大人の責務です。

ちなみに、私はそのビルで、人生で初めて「夜逃げ」というものを目の当たりにすることになります。そんなことってあるんだ!とびっくりしましたが、なかなか夜逃げを目撃することは人生の中でもないでしょう。さらにその後、恐いお兄さんが挨拶に来たり、男気のあるおじさんがビルを買い取ってくれたり、ビルの地下でBBQやったら煙だらけになっちゃったり(笑)、ビルの地下にライブハウスが出来たかと思ったらあっという間に潰れたり、その跡地にフィリピンパブが出来て困ったり、まぁいろんなことがありました。そのあたりの、はちゃめちゃな出来事については、またそのうち気が向いたら書くことにしましょう(笑)

【「教育」をベースにした学習指導 進学個別桜学舎!/上野桜木教室&入谷教室】

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