楽しみ方を知れ

あるお友達が、西武・伊原監督の休養をFacebookで嘆いていらして、もっともだなぁ…と思いました。


最近、TwitterとかこのFBとか、そういうもので自分の意見や気持ちを表現できるのでいい時代だなぁと思う反面、何だか自分たちが力を得たような勘違いして、偉そうに文句を言ってみたり、評してみたりする輩が多いわけです。まぁ、自分もそんな一人なんですが、どうも勘違いした人たちは、上から目線で、脅迫的で、俺たちの力をナメんなよ…的な発言も多いのではないかと感じます。


ことプロ野球なんてものを、そもそも楽しみ方すら理解もせず、自分の思い通りにならないことで罵声を浴びせてみたり、誹謗中傷してみたり、時には罵詈雑言を吐いている人も時々見かけます。


野球なんてのは、そもそも決まった少ない球団数の中で戦っているわけですから、どっかが1位になればどっかは必ず6位になるわけです。今年はあそこがダメだとか、あいつが打てねーとか、あそこでどーしてあんな作戦取るんだとか… 反対にあれが良かった、これがすごかったと、要はファンが酒でもあおりながら罪のないことを言い合って愉しみ、勝てば喜び、負ければ悔しがる、これがプロ野球の楽しみ方ってものですよ。


もちろん、贔屓のチームが強い年は楽しいです。嬉しいし、毎日がウキウキです。でもね、毎年そんなんで楽しいかな?とも思います。勝つと分かっている試合を見に行くのは楽しいですか? もし、「楽しい」と言うなら、その人は勝負事の楽しみをなーんにも知らない人間。毎日、毎年、「勝つか負けるか」というスリルを楽しむ、これが勝負事の楽しみ方なんですね。


だから、極端なことを言えば、チームが連敗していても、弱くても、実はプロ野球ってのは楽しめるものなのです。いや、そうじゃなきゃ見てても面白いわけがないのです。ずっと勝ち続けなきゃつまらない…というのは、そんなん、勝負じゃないじゃん!と思います。


私のご贔屓は、ご存知の通り千葉ロッテマリーンズ。

30年以上、千葉・幕張に育ち、マリスタ(何ですか?QVCマリンフィールド?)まで車で5分、そんなところの人間がファンじゃない訳ないじゃないですか!「オレのチームだ」くらいの意識で観てますよ(笑)


ですが、移転当初はまぁ弱かった…
ホント、勝ちゲームに当たるのはラッキーでしたね。観に行ってもほとんどが敗戦でした。


千葉移転時1992年は八木沢監督。元中日の牛島がスター選手でした。でも最下位。

1993年八木沢監督5位、1994年八木沢監督→中西太監督5位。1995年、ここで初めてボビーバレンタインが監督になり、2位!あれはね、死ぬかと思った(笑)堀幸一が神様に見えた年でした。1996年江尻→江藤で5位、1997年近藤昭仁監督で6位。

そしてついにあれがあります!1998年近藤監督の時の、「悪夢の18連敗!」17敗目のグリーンスタジアム神戸で膝から崩れ落ちるジョニー・黒木知宏。あれはね、忘れられないです。


しかし、ここがロッテファンのすごかったところ。

あれを、野次や罵声の応酬で選手のモチベーションを下げなかった。あの時、スタンドは、「どんな時も俺達がついてるぜー!」と歌ったんですよね。スタンドがみんな泣きながら歌ってたの、ホント、今でも覚えてます。

これがプロ野球の楽しみ方じゃないのかなぁ。感情移入して、涙したり、飛び上がって喜んだり。

18連敗の翌日、精密機械・小宮山がオリックスをおさえ、19連敗を阻止したのです。あのたった1勝、あれでまたスタンドが大泣き、TVの前の我々も涙ダダ漏れですよ。ビールが美味かった記憶が…


1999年からは山本功児監督4位、2000年5位、2001年5位、2002年4位、2003年4位、2004年ボビーバレンタイン監督4位、そして2005年!1位!優勝!31年ぶりの日本一。2006年4位、2007年2位、2008年4位、2009年5位、2010年3位ながらCS優勝で日本一へ。2011年6位、2012年5位。


こんなチームだから、時々強いと本当に楽しい。泣けてくる。だから愛せる。そういうもんでしょう? 今度はいつ勝てるだろうか? 後半でどれだけ追い上げるだろうか? そんな楽しみがいつも待っています。期待外れも多いけど(笑)


その昔、富山までマリーンズを追いかけて行ったことがあります。その時の応援団の絶叫が今でも忘れられないのです。


「負けるのが怖くて、ロッテのファンなんてやってられっかー!」

大喝采でした。そのとーり!

勝ち負けじゃない。いや、勝ち負けだけど(笑)、それ以上に、ひいきのチームについてあーだこーだと言うのとか、一緒に応援するとか、そういうのが楽しくてプロ野球ってのは見るんですよ。


Twitterで騒ぎ立てて、ブログを炎上させて、気に入らない監督を辞めさせて、気に入らない選手を干して… そんなことをしたいなら、パワプロやってろって。一生画面とにらめっこして、パワプロやっとけって。好きなようにできるから。世のエンターテイメントは、自分の思い通りにならないものを楽しむことが出来る人間だけのもの。自分基準から脱することが出来ない人間には楽しめないものです。自分の思い通りになんてならないのが当たり前。


マリーンズのファンはお行儀がいいと言われますよね。当たり前です。悟りを開いているのですから。だからスタジアムでも思い切り楽しんでますよね。勝ったら嬉しいけど、負けたってスタジアムを楽しめる。

もう少し、楽しもうぜ。プロ野球を。

所詮、大の大人がやってる球遊び。エンターテイメントですよ。楽しむために存在してるんでしょう? ギスギスするなんて、ホント、無粋ですわ。

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